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中等度歯周病の症状・診断と治療法

外科処置も含めて、徹底したプラーク除去

歯周基本治療だけで治癒しない場合、プラークを完全に除去するために、歯周外科処置も合わせて治療を進めて行きます。

中等度歯周病の症状・診断

歯周ポケットの深さが3~6mm以内、歯のグラグラ揺れる幅が1~2度(1.0mm~2.0mm)以内のもの。X線写真を撮ってみると、歯槽骨の吸収が歯根の長さの3分の1から3分の2に収まっているものです。

歯肉は腫れていて、歯と歯肉の境目にはプラークや歯石が目立ちます。そのため歯肉は出血しやすく、歯周ポケットから膿みがでることが見受けられます。レントゲン写真では、歯を支えている骨が減ってきていることがわかります。 

中等度歯周病の治療方法 〜歯周基本治療〜

歯磨き指導

最も基本となるのは患者さんご自身がおうちで行う歯磨きです(ホームケア)。歯ブラシの仕方、歯間ブラシ、フロスの使い方など丁寧にお伝え致します。

スケーリング・ルートプレーニング

歯ぐきの上に見えている歯石、歯周ポケット内の見えない歯石の、徹底した除去を行います。

歯周組織検査(再評価)

歯周基本治療の結果、どの程度改善されたかをチェックします。この状態で充分に改善されていれば、治癒と評価します。一方、この時点で改善が不十分な場合は、次の「歯周外科処置」へと進んで行きます

歯周外科

フラップ手術(歯肉剥離掻爬術)

歯肉を剥離して目に見える状態で歯の根(根面)を清掃し、プラークを根絶します。

切除療法

歯周ポケットを外科処置によって切り取って、清掃性を高める手術です。これによって歯周ポケットが浅くなり、プラークが住み着きづらい環境を作ります。

再生療法

歯を支える骨が溶けてしまっている(骨欠損)場合に、薬剤を塗布して骨を再生させる方法です。これによって他医院で抜歯と診断された歯も残すことができる場合があります

※治療上のリスク:術後に移植した自家骨または、人工骨が歯肉の縫合の裂開により感染することがある。

歯周組織検査(再評価)

歯周外科治療の結果、どの程度改善されたかをチェックします。

口腔機能回復治療

歯周病によって失われたお口の機能(咬み合わせ、そしゃく、見た目、発音など)を回復するための、歯列矯正(→ 矯正歯科のページへ)による咬み合わせ治療や修復治療を行います。その際、プラークの住みやすい環境を作らないように、また、咬み合わせの力を全体にしっかりと分散して、一部の歯に負荷がかからないように調整します。

歯周組織検査(再評価)

口腔機能回復治療の結果、どの程度改善されたかをチェックします。この状態で充分に改善されていれば、治癒と評価してメインテナンスを開始します。一方、この時点で改善が不十分な場合は、再度の歯周外科治療を含めて治療計画をブラッシュアップしていきます。

メインテナンス

3〜6ヶ月に1度を目安として定期的ご来院いただき、クリーニングを実施。適宜歯周組織検査(再評価)を行って行きます。